
🐺KUU🐺
2026.08.23 写真 1 枚
くぅと月夜の図書館
むかしむかし、森の近くに「月灯りの図書館」と呼ばれる古い図書館がありました。
その図書館には、昼間は誰もいません。
けれど、月が空の真ん中まで昇ると――
「カラン……」
小さな鐘が鳴り、扉がひとりでに開くのでした。
ある夜、くぅは森の中で迷ってしまいました。
「困ったな……どこに帰ればいいんだろう」
すると遠くに、小さな明かりが見えました。
近づいてみると、そこには見たことのない大きな図書館が建っていました。
くぅが扉を開けると、何千冊もの本が並んでいます。
「こんなところに図書館なんてあったんだ……」
そのとき、一冊の本が棚から落ちてきました。
ぱさっ。
表紙には、くぅの名前が書かれています。
「え……私の名前?」
恐る恐る本を開くと、そこには今日までのくぅの出来事が書かれていました。
嬉しかったこと。
悲しかったこと。
誰かと笑ったこと。
誰にも言えなかった気持ち。
ページをめくるたびに、くぅの思い出が次々と現れます。
そして最後のページには、まだ何も書かれていませんでした。
「ここだけ、空白なんだ……」
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